歯周病とは歯肉炎や歯槽膿漏などの歯の周りの病気の総称で、歯垢や歯石が原因で歯肉に炎症をおこし、進行すると歯を支えている骨(歯槽骨)を溶かしてしまう日本人の歯を失う原因NO1の病気です。
ほおっておくと、歯周病原因菌が歯肉の毛細血管から全身の血液中に入り、動脈硬化・心筋梗塞・狭心症・脳血栓・脳梗塞・糖尿病・未熟児出産・早産などを引き起こすことがあります。
また、寝たきりの高齢者の誤嚥性肺炎による死亡の原因としても挙げられています。

このような症状は要注意

  1. 歯磨きをすると血が出る。
  2. 歯茎の色が赤い、はれている。
  3. 歯茎を押すと膿が出る。
  4. 歯が浮いた感じがする。
  5. 歯がぐらぐらする。

 
上記のような症状が見られる場合は歯周病である疑いがあります。
速やかに医師の診断を受けることをおすすめします。

初期歯周病の治療

歯肉に軽度の炎症がみられ、歯ブラシなどで出血します。痛みや腫れがなく自覚症状は殆どありません。
この状態を放置しておくと歯と歯茎のあいだの封鎖がこわれ、いわゆる歯周ポケットとよばれる隙間ができてきます。
統計によると成人の約80%以上の人が歯周病にかかっていると報告されていますが、多くの人は自覚がなく静かに慢性的に進行してゆきます。歯周病で歯をなくさないためにはこの段階で病変を見つけ早期に適切な治療を行うことがとても重要です。
 


治療の流れ


中程度歯周病の治療

初期の歯周炎が見過ごされると病変が進行してゆきます。歯周ポケットの数値も4~6ミリと大きくなってゆきます。
レントゲンでみると骨が部分的に溶けていることもしばしばあります。また歯が動いてきたり歯並びがずれてきたりします。
しかしながらまだ痛みや腫れもあまりないため病変の進行にもかかわらず見過ごしてしまうことが多いようです。


治療の流れ


重度歯周病の治療

重度の歯周病にかかると歯がグラグラしたり、臭いがしたりします。通常歯並びもがたがたになり見た目も悪くなります。
このような状態まで放っておくとやむを得ず何本か抜歯になることも覚悟しなければなりません。


治療の流れ


歯周病の小手術について

歯周ポケットのなかの歯根面に付着した歯石やプラークを確実に除去するには限界があります。なぜならこれらの作業が盲目的に手作業で行われるからです。
したがって歯根面を明視下で清掃し、なおかつ歯周ポケットの除去を行うために小手術を行います。歯周病の小手術には病変部を確実に取り除く切除療法と失われた歯周組織の再生をはかる再生療法があります。
いずれの方法を選択するかは状況に合わせて御本人と相談のうえ決定します。

ホームケアの重要性

歯周病治療を成功に導くため、大切なのは患者さんのホームケアです。
当院では、患者さんの個人の歯並びや、歯周の状態に応じて適切な歯ブラシの方法を歯科衛生士が指導致します。

定期的なケアの重要性

治療により歯肉の炎症がなくなり、お口の中の健康が取り戻せても、そこで通院を打ち切るとほとんどのケースで歯周病が再発することが報告されています。
1~3ヶ月に1回のペースで通院し、定期的にチェックを受けましょう。定期的なケアでは、歯肉の状態の確認、ホームケアの状態の確認、取れにくい部位の汚れの除去などを行います。これにより、お口の中の変化の早期発見ができます。
定期的なケアは、治療というより、お口の中をきれいにし、気持ちよくなるためのものと考え、気軽な気持ちで通ってください。


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